第7話 お兄さんと一緒

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「ふふ……今日は何をしようかな。普段、できないことをしてみたいな」  対照的に喜ぶ将之がそこに居た。 「そうだ。今日は、先輩の嫌がる所を舐めちゃってもいいかな?」 「……あまり、そういうのは……」  ベッドルームに戻されては敵わない。  あからさまに拒否もできず、遠慮がちに言うが 「今日は何しても、いいんですよね?」  将之が確認をする。 「う……ん……」  知己は渋々頷いた。 「もう大抵の所は……、してるくせに」 「先輩が恥ずかしがったり嫌がったりするから、これでも遠慮しているんですよ」 「……そうだったのか……? そうは思えなかったが」 「そうですよ。例えば、こことか」  おもむろに将之が、知己の後ろに手を差し込む。  窄まりに触れられ 「ひゃっ……!」  思わず知己は声を出した。 「こことか?」  そのまま前に手を滑らせ、今度は太腿の付け根を触る。 「う、ぁっ……!」 「ほら、ね」  勝ち誇ったように将之が言う。  悔しいが、将之の言うとおりだ。 (そういえば……恥ずかしいからやめてくれって、頼んだことがあるな)  と思い出す知己に 「律儀に声を上げて下さるのは嬉しいけど、ベッドルームの甥っ子ちゃんに聞かれるとまずいのは先輩でしょ? 声は潜めて」  将之が言った。 「そうだ。手を出して下さい」     
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