第7話 お兄さんと一緒

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「……?」  将之の意図を測りかねて……だが断ることはできず、知己は無言で右手を差し出した。  将之はその手を取ると愛おしそうに、手の甲に  ちゅ。  と口付けた。 「!」  想定外の行動に驚く知己を後目に、将之はそのまま人差し指を口に含んだ。 「ん……っ……!」  ぴくりと知己が反応してしまう。 「……こういうのも、たまにはいいでしょ?」  ゆっくりと将之の舌が、知己の指の狭間を這う。 「う……ぁ……っ」  それとリンクして、なんとも言えないぞくぞくとした感覚が知己の背中を這い上った。 (なんだ、この感じ……?)  これまでに感じたことのない奇妙な感覚に、知己は怯えた。  ちゅ……ちゅ……。  いたずらに吸い上げてはわざと音を立てる。  その度に知己は 「ぅ……っ……、ぁ……!」  と小さな悲鳴を上げた。  将之の唇は、そのまま隣の指に移る。  今度は中指を捕らえて、ゆっくりと口に含んだ。 「ぁ……っ……、っん……」  指に舌を絡め、根本まで口に含む。  一通り味わうと、次に隣の指に移る。  これを繰り返し、順番に一本ずつ、丁寧に口に運んだ。  いいしれない感覚が、知己に訪れた。 「っ……ん、……ぁっ、……っん」  明らかに呼吸が荒くなっていく。     
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