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(何だよ、これ……。将之が指を舐めているだけなのに……)
「ん……っん……っ! あ、ん……ぅぁ……っ」
身体が熱くなっているのが分かる。
ちゅ、ちゅと吸われる度に、知己はひくひくと身体を震わせた。
(なんで、こんなので感じてるんだよ、俺……)
次第に霞がかかったような感覚が訪れ、意識が朦朧としてきた。
すべてを舐め終わると、最後の仕上げとでもいうかのごとく、ぺろりと手のひらを舐め上げられ
「ふ、ぁっ……!」
知己が驚いたような声を上げた。
すべての作業を終え、満足げに微笑んで
「どうですか? どの指が一番感じました?」
将之が訊いてきた。
「ぁ……? え……?」
将之の声で現実に引き戻されたかのようだ。
虚ろな視線だった知己が、将之に焦点を合わせる。
(どの指って……?)
途中から、感じ過ぎて何も考えられずに居たのだ。
答えようがない。
「随分と気持ち良さそうにしてましたね。ほら、ここもこんなになって」
上からのし掛かっていた将之が少し身体を浮かせて、その下に隠れていた知己の中心を見せつけた。
リビングの明かりを消していないので、それはそそり立ち、先端から滴る液さえ見て取れた。
「う……」
言葉を失い恥じ入る知己の右手を、将之がそれに宛がう。
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