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すると、より知己の先端から蜜が零れ、ぐちぐちと右手を濡らしていく。
「あ、あ、あ、……やめっ……」
潤んだそこは、ますます感度を高め
「う、あ……あ、ぁぁっあー……!」
とうとう知己はその行為に屈し、欲望を解き放ってしまった。
「は……、ぁ……! あ……!」
行き過ぎた快楽の為、それは一度では収まらず、びゅくびゅくと三度に分けて吐き出された。
「……ぅ……」
知己は、徒労でソファに身を投げ出していた。
呼吸も、すぐには整わない。
どこもかしこも気だるく重い。
ぐったりと四肢を投げ出して、横たわっていた。
「随分、濃いのが出ましたね。そんなに久しぶりでもない筈だけど、それだけ善かったってことかな?」
将之が、知己の腹部に吐き出した液を掬う。
「ベッドルームにローションはあるのですが、取りに行けないので、今日はこれで代用しますね」
そのまま後ろの窄まりに手を伸ばす。
「う……」
そこを弄られ、知己は意識を取り戻したかのように声を出した。
無言でむくりと起き上がる。
「……」
と同時に、左手で将之の頬めがけて振り下ろされた。
「……危ないな……」
知己の左手は空を切るだけだった。
紙一重で、将之に躱されていた。
「この……バカやろ……」
知己の息が、まだ整っていない。
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