第7話 お兄さんと一緒

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「殴られるようなことした覚えはないんですが……。大体、今日は何してもいい約束でしたよね?」  殴りかかった知己を、将之が静かに咎める。 「……そうじゃない」  知己は反論した。 「?」 「何をしてもいいけど……、いつも言っているだろ? 俺だけ……、先にイかせるなって。それは寂しいから……その……い……」  知己は言いながら真っ赤になった。  将之に甘えたような恥ずかしいこと言っている自覚はある。  だけど、前もって頼んでいることなのにいつも将之のいいようにされる。  弄ばれている感じが嫌なのだ。 「いつも、一緒に……イきたいって……」  最後は掠れて、言葉にならなかった。  それを見て将之が 「大丈夫ですよ。次、一緒だったらいいでしょ?」 「な……に……?」  意味が分からず、掠れた声で聞き返す。 「先輩の二回目と僕の一回目が一緒でもいいでしょ? ってことです。結局の所、一緒ですよね?」  そう将之が説明すると、窄まりに宛がっていた指に力を籠める。 「は?!」  知己の精液で濡れた後ろに指をねじ込まれた。 「うぁっ……!」  声を上げ、知己はのけぞった。  勢いよくソファに倒れる。 「ぅ……変態……」  ソファにみたび背を預けると、知己は恨みがましく呟いた。 「それでも、僕と一緒がいいんでしょ?」     
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