第8話 疑惑に囚われた将之

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 君も、と言われて、将之は首を傾げた。 「君もってことは、五代君も?」 「うん。僕は、運動部って柄じゃないんだけ、評判の剣道部にちょっとだけ行ってみようかと思っているんだ」 「評判……いいの?」 (不思議なこともあるもんだ)  将之は、父の勧めで、小さな頃より剣道を習っていた。  それ故、部活もずっと剣道部である。  高校に行っても、とりあえず剣道は続けようと思っていた。 (機会あったら辞めたいと思ってた時期もあるけど、ここまでやったら、逆に辞める機会を見つけることができないんだよな) 「評判いいよ。中位君もそれで剣道部に行きたいって言っているのとは、違うの?」 「僕は小さい頃からやってきているから……だけど」 (剣道部ってそんなに人気の部活でもないと思ってたんだけど)  どこに行っても、剣道部の人数はそこまで居ない。  クラスに2、3人居ればいい方だ。 「そうなんだ。僕は、クラスの四分の一くらいは、剣道部に行ってみるって言ってるものだから、ちょっと興味出て。見学してみて、良さそうだったら入部しようかと思っているんだ」 「へえー」  そこで将之と五代は、剣道部の活動場である剣道場に向かった。 「うわ。凄いな。五代君の言ったとおりだ」     
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