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「約束! 約束違反ですよ、それ!」
と将之が叫んだので、やっとの思いで、なんとか膝の上に下ろすことができた。
「お前は、そういうことを言葉にするなよ……。少しは学習しろ。失言マニアめ」
吐き捨てるように知己が言いつつも、どうやら落ち着いたようだ。
それを見て、安心して将之は続けた。
「そういえば、僕としてはあの剣道部主将だった小松谷さんと先輩の事も、密かに心配だったんですが」
「誰でも彼でも妬くなよ。ジェラ期続行中か?」
不機嫌に知己が答える。
「でも、結構、仲良かったでしょ?」
「普通に部活の仲間として、な」
ちなみに知己が黒い胴衣にしたのは、小松谷の薦めだ。
黒いスレンダーなイメージで知己をプロデュースしたかったらしい。
部員大幅増加という結果から、小松谷の戦略は成功したものと思われた。
「それに、俺とお前が剣道部最後の大会で選手に選ばれたのも、実はあいつのお陰だぞ」
「まさか。選手選抜なんて実力でしょ? そんな鶴の一声的なこと、部活にあるんですか?」
将之が意外そうに言う。
それで知己が
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