第8話余談 疑惑Plus

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(そろそろ、いいか)  将之は指を、ずるりと引き抜いた。 「ぁぁっ……! んんっ……」  引き抜かれる感覚に、知己が声を漏らす。 「大丈夫ですか?」  心配そうに将之が尋ねると、知己は紅潮した頬で 「ん……。お前が時間かけて馴染ませてくれたお陰で、後ろも、もうそんなに辛くない」  笑顔で返した。 「だから、……入れてもいいよ」  と知己は付け足した。 「違和感はどうしてもあるとは思うけど、大丈夫。お前のなら怖くない」  強がっているのが見え見えだが、将之はもう我慢できなかった。 「先輩……!」  激しく知己を抱きしめると、後孔に自分の猛るものを宛がう。 「ぅっ、ぁ……!」  余裕などなかった。  一気に奥まで貫くと、 「あ、ぁぁぁぁーっ……っ!」  知己が悲鳴を上げた。  おそらく初めて迎える痛みと、指とは違う質量や感触に対する戸惑いで。 「先輩っ!」  将之は、知己の内部をまさぐった。  先ほど、知己が悦んでいた箇所を探る。  指とそれとでは感触が全く違うが、自分だけではなく早く知己も快楽を味わって欲しかった。 「ひぃ、あっ……っ!」  やがて見つけた良い所を、猛るそれで突き上げると 「中位っ……! もっと、ゆっくり……ぃ!」  知己が善さそうに、だが善すぎて辛そうに言った。     
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