第9話 猛暑が人を狂わす夏季補講

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 うつろな目で門脇のなされるがままに、従っていた。  門脇は、躊躇せずに知己のジーンズと下着を取り去った。  白衣とTシャツ、裸足にスポーツサンダルというなんとも無防備な姿にして、理科室の黒光りする実験用机に知己を座らせると、自分は両脚の間に陣取った。 「イきたくなったら、遠慮なくイっていいから。その方が早く体の火照りが治まる筈」  Tシャツでは隠せず、そそり立つものに門脇の顔が近付く。 「!」 (だ、ダメっ……!)  大きな声を上げて制止したかったが、気持ちとは裏腹に声は出なかった。  それどころか、近付く門脇の顔を期待に満ちた目で見つめてしまっている。 「ん、ぅ……!」  先ほどの指淫ですっかり濡れたそれを、門脇は愛おしそうに口に含んだ。  門脇の口の中に、知己の汗と先走りの液の味が広がった。 (先生の……味……)  そう思うと居ても立ってもいられずに、ひたすら貪欲に吸い上げた。 (ダメ! ダメ! ダメ! こんなの……!)  知己の残された僅かな理性が悲鳴を上げていた。  恥ずかしそうに門脇の頭を押さえるが、押しのける力は感じない。 (先生が、俺を拒否していない……。受け入れてくれている……!)  形ばかりの抵抗に、逆に門脇は興奮した。 (も、ダメっ……! ダメ、なのに……!)     
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