301人が本棚に入れています
本棚に追加
/318ページ
「な……に?」
種明かしと言われても、何のことだか分からない。
呼吸を整えようとするが、絶頂間近でお預けされては、整うものも整わない。
視線だけを巡らして門脇に聞く。
そんな知己を一瞥すると、我慢大会の敗者たる門脇が言葉を紡いだ。
「さっき先生に差し入れしたお茶に、催淫剤を混ぜたんだ」
「……は?」
「催淫剤! 媚薬! えっちな気分になっちゃう薬!」
「……っ……!」
「ペットボトルのキャップ、開いてたの、気付かなかった? 暑い所為で、気付かずに一気に飲んじゃった?」
知己は飛び起きた。
「だーかーら、我慢せずに出さなきゃそれは治まらないの」
「……お前っ……」
道理で。
力は入らないわ、拒否できないわ、門脇のされるがままな自分に納得がいった。
「……!」
「そんなに睨むなよ。俺が責任取って、先生が最後までイくの、ちゃんと手伝うから」
開き直った門脇の態度が、憎らしい。
その上
「ほら。退校時間過ぎてるし。早くイけよ」
薬を盛った張本人の手で、その目論見通り達することを強いられる。
屈辱だった。
だが、体はどうしようもないほど疼いている。
なかなか行動に移さない知己に痺れを切らし
「あっ……!」
最初のコメントを投稿しよう!