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門脇は、応援団の出番ということで、渋々テントから去った。知己もそろそろ仕事に戻ろうとした所、
「先輩、どこに行こうとしているんです? 話はまだ終わっていませんよ」
将之に引き留められた。
「必要以上に仲良くしない約束、守っているんでしょうね?」
「……(やばい)」
成り行きとは言え、白が勝ったらクロードにキスすることになっている。これを将之に知られるのは、絶対にまずい。
(このことを知っているのは、当事者の俺とクロードと門脇の三人のみ。まず、門脇の口から漏れるということはない。ばれるとしたら、クロードから……だな)
門脇はともかく、クロードにとってキスは挨拶程度の認識。
今回のこともゲーム感覚で、面白がって言い出したようにみえた。
だから返って、軽く口を滑らすかもしれない。
もしも将之に知られたら、ややこしくなるのは必至だ。
できることなら、知られたくない。
「どこですか? イケメンは。会って、一言釘を刺しておきたいんですが」
「頼むから、やめてくれ。クロードは関係ないんだ」
「庇うんですか?」
「お前のジェラ期に巻き込むなって言ってるんだ」
「……分かりました」
「分かってくれたか?」
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