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知己に関わったが為に、無実の罪でそんな目に遭わせてはたまらない。
「なんだか分かんないけど、険悪だわ……」
来賓用テントの横に位置する本部席テント内で、放送係になった御前崎美羽が呟いていた。
「よく分からないけど、そんな感じね。イケメン同士の対決」
同じテント内で、お茶を運んでいた卿子も呟いた。
「まだここに居たのかのかよ、先生!」
得点競技の応援が終わって、門脇が、いわゆる一触即発状態の来賓テントに飛び込んできた。
「先生も応援兼生徒指導係担当として、少しは応援席に戻れよ」
応援団は、応援席での生徒指導係も担っていた。応援総括教師である知己の席は、テント内にはなく応援席にある。その席になかなか帰ってこない(正しくは帰って来られない)知己を案じ、門脇が迎えに来た。
「そんなにそいつと居たいのか? 先生」
思わず嫌みを言えば、
「バカ言え。すぐに戻る」
知己は助かったと言わんばかりに、クロードの腕をとってテントから連れ去った。
「知己。私は、白組担当です」
真逆に位置する赤組に連れて行かれそうになり、クロードは慌てて知己を制す。
「分かっている。でも、このチャンスにテント出ないと、将之にどんな酷い目に遭わされるか……」
ぼそりと正直な話を語れば
「酷い目って?」
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