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あえて、それは抜かないでゆっくりと回転させると、絶妙に内壁を擦るためか、
「ふっ……ぅ、ぁっ……!」
短く息をして、誤魔化すように知己が小さく呻く。
十分潤っている為、結合部はくちゅりと音を立てただけで、難なく向きを変えることに成功した。
知己が腕を将之の首に回す。
天板に腰を乗せているが、不安なのだろう。落ちないように将之の腰に脚を絡める。
(あれ? これは、いわゆる「駅弁ファック」っていうんじゃ……)
ふと思ったが、言うとただでさえ「続きをさせない」などと言っているのだ。本格的お預けを食らいそうなので、さすがに言うのをやめた。
「正面向きました」
報告されても、知己はばつが悪そうに俯き、将之に視線を合わそうとしない。
「続き、しますよ」
「ん……」
返事のような、そうでないような曖昧な言葉を発すると、知己は顔を見られないよう、将之の首筋に抱きついた。
(恥ずかしがり屋だから、なぁ)
さっきの鏡の中の、蕩けきった知己の表情を思い出す。
(きっと僕の見えない所で、そんな顔しているんだろうな……)
そう思うと、今、ひしと首筋に抱きついている知己が可愛いような愛しいような。
「んぁっ……」
耳元で小さく叫ぶ知己に、ちらりと視線で問えば
「あ。なんか、お前のが……急におっきくなったみたいで……」
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