第10話・余談 体育祭plus 1

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 声を上げたことを恥じて、知己は感じたままを口にした。 「可愛いなぁ、先輩は」  思わず感想を言うと 「それ、誉めてない」  嫌そうに知己が返事をした。  ゆっくり知己を持ち上げ、抜けそうな位置で力を緩める。 「はぅっ、ぁ……!」  重力が手伝い、深く交わることができた。  しばらく、ゆっさゆっさと重力を味方に知己を揺すると 「……ん、ふ……っ、……んぁっ」  小さく知己の喘ぎ声が、身体の揺れに合わせて耳元で聞こえる。 「ま、将之…っ……」  喘ぎ声に混じって、自分を呼ぶ声。  はっはっと短く呼吸をしつつ、高ぶっている将之は 「何です?」  やはり短く聞き返すしかできない。  揺すられ続けている結合部は、ぐちゅぐちゅといやらしい音を立て続けていた。 「この……体位……も……、いいだろ?」 (珍しいことを聞くなぁ)  と思いつつ 「いい、ですね」  適当に合わせて答える。 「その上っ……、向かい、合わせだと……!」  首に抱きついていた知己が、不意に横を向いたかと思えば、ちゅと将之の頬に口づけた。 「……!」  一瞬、将之の動きが止まった。 「……お前に……キスすることも、できるぞ」  揺さぶられる行動を止められ、その原因が自分のキスにあることを自覚した知己は、恥ずかしそうに付け足した。 「先輩……」     
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