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「分かってますって」
意外にも冷静な将之の声。
「え?」
(……AV見て、興奮して襲ってきたんじゃないのか?)
知己は拍子抜けして、顔を巡らせて後ろの将之を見た。
知己と目が合い、にやりと将之は笑ってみせた。
(ま、まさか……俺をからかった?)
「それにしても『前戯しろ』だなんて、先輩からのお強請り、嬉しいなぁ」
「う、うるさい!」
痛い所を突かれ、知己は怒鳴るしかできない。
「ちゃんと分かってます。あれは女性だからできるんですよ。男性は濡れませんから、強引に入れたら大変です。先輩のここが裂けちゃいます」
「あっ……!」
するりとそこを撫でられ、知己は小さく声を上げた。
慌てて、口を押さえてる。
「やだな、そんな声を出して。煽っているんですか? 我慢しきれず、挿入したくなったらどうするんですか? そうなったら、先輩、自己責任ですよ」
するすると指でなぞられる度に、ひくひくと知己の身体は動いてしまう。
「ふっ……うぅぅぅ……!」
将之を刺激しないように声を殺すが、撫でられる度につい反応してしまう。
(将之……、わざとやっているな!?)
知己の反応を面白がっているのだろう。
将之が、しつこくそこを撫で回す。
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