第4話 門脇推しAVにまつわる話・1

17/24
前へ
/318ページ
次へ
「ところで、先輩。男性目線で観てたんじゃないんですか?」  将之の意地悪な追求は収まらない。  何度もそこを往復し 「……っ……!」  声が出そうになる知己の反応を楽しみながら。 「大丈夫ですよ。じっくりとご要望の『前戯』して、入れますから」 「……バカやろ」  完全に屈服し、知己は我慢し過ぎて滲んだ涙目で小さく呟いた。  将之は今度はローションを付けて、そこに指を這わせた。  狭間に合わせて、往復するとねちょねちょという粘液特有の音がした。 「ふ……、ぅ……、は……ぁっ……」  そこを触られる恐怖は過ぎ去ったものの、今度は淫猥な感覚に捕らわれる。 (これ、絶対に……家永と遊びに行った俺への仕返しだな……)  屈辱と快楽にさいなまれ、知己はソファに顔を埋めてその感覚に耐えた。 「多分、あの女優だって映像には入ってないけど、その前に支度はしていたと思いますよ」 (そんな情報、どうだっていい……。これ、むしろ煽られているのは俺の方だろ?)  後ろの感覚に焦燥感を覚えつつ考えていた。  そんな知己の後ろに、 「ひぁ……っ……!」  おもむろに将之は指を突き立てた。 「あっ……は……、ん……っ」  今度はローションを内側に塗り込むかのように、浅く出し入れする。     
/318ページ

最初のコメントを投稿しよう!

301人が本棚に入れています
本棚に追加