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「あ、中位先輩。エントランスまで来てくれたんですね。ありがとうございます。……って、うわ!」
ちょうど着たばかりの、何も知らない後藤に携帯を投げつけると、そのままUターン。
今、乗ってきたエレベーターに再び滑り込む。
そんな将之に、後藤は
「月曜日、アレ見た感想をいっぱい聞かせてくださいね-!」
特に気にした様子もなく、将之に月曜の約束を取り付けていた。
大急ぎで部屋に戻ると、ソファの上に知己の姿はなかった。
(シャワー? それともトイレ?)
我慢しきれず
(まさか自分でしちゃって、もう僕とはしない……なんて、ないよな?)
将之は焦る。
焦って探した先に、知己は寝室のベッドに移動して、一人寝そべっていた。
「先輩……」
「……」
返事はない。
「まさか、……一人でしちゃった?」
と聞くと、ふるふると知己は首を横に振った。
将之もベッドに這い上がると、知己がその手に自分の手を乗せてきた。
そして、すがるような目つきで
「……お前、待ってろ……って言ったじゃないか」
と、きまり悪そうに言う。
本当は、前か後ろを自分で触ろうと思ったのだが、爆発寸前の身体。
少しでも触ったら、達してしまいそうで
(それは嫌だったから)
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