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どうしても将之と共に達したいと思っていたし、将之によって高みに導いてほしかったので、我慢していたのだ。
「先輩……」
湧き上がる感情に、将之が
「先輩、好きです」
と言い、横たわる知己にキスをしてきた。
将之の舌を迎え入れ、知己はそっとそれに絡める。
「やっと……キスしてくれた」
嬉しそうな知己に、将之は気持ちを抑えられない。
「好きですよ、先輩」
と、もう一度キスをする。
舌で知己のそれをくすぐると、応えるかのように知己は将之の首に腕を回した。
「将之……、俺も……好き……」
耳元で囁く。
「今日は、もう、意地悪しません」
と反省したように将之が言った。
(やっぱり、こいつ……意地悪していたのか)
一瞬回した腕に力をこめ、将之の首筋を締めたくなる衝動に駆られたが、かろうじて堪えた。
将之の方は、殺意芽生えた知己に気付かず、すかさず後ろに手を伸ばす。
すぐにそこを探り当て、そろりと撫でる。
撫でられて、ぴくっと知己の身体が期待に疼いた。
と、
「あ」
将之が何かに気付いたような声を上げた。
「なんだよ、もう意地悪しないって言っただろ? 早く……」
もぞもぞと後ろを触られ、焦れて知己が言うと
「ダメです。もう、かなり乾いちゃってます」
「は?」
「また、ローションを付けなくちゃ……」
「え? ええええ!?」
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