第4話 門脇推しAVにまつわる話・3

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 噂には聞いていたが、最近の学生の文章離れは酷い。  その日のうちの反省文を書いてくるかと思えば、なかなか書いて持ってこない。  研究室に置いておく訳にもいかず、とうとう家永は自宅まで持ち帰る羽目となった。  明日は、その知己と会う日。  鞄の中に入れっぱなしにもできずに、DVDだけではなく要らないものはすべてテーブルに出した。  その時だった。  勢いよく出したものだから、袋からするりとDVDが飛び出した。  その表を飾る乱れた姿の女性の顔を見て、家永はすぐに気付いた。 (平野……のDVD?)  時間を作るため、連日の徹夜が祟っているのか、少し頭がぼんやりとする。  家永の鋼鉄の意志が揺らぐ。 (あいつは元から綺麗な顔立ちで、美人といえばそれなりに通用するものもあったんだが、まさかソックリさんの女性が居ようとは……。平野が知ったら、どんな顔をするだろうか)  などと、それこそ知己への興味で見始めたものだった。
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