第4話 門脇推しAVにまつわる話・3

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 いきなりの挿入に、衝撃を受けた。 (あんな風に平野を玩具みたいに扱って。しかも、股裂きみたいな姿勢もありえない。酷い……)  と思うものの、DVDを止めることはできず、食い入るように観てしまう。 (男の場合、そこじゃなく後ろを使うよな)  以前、嫌がる知己の後孔に指を突き入れた事を思い出した。 (我ながら、あのときは思い切った行動に出たもんだ。平野の手首の痣見たり、体中に残るキスマークを見て、理性の箍が吹っ飛んだもんな)  その時に触れた知己の唇の感触が、忘れられない。  それと狂おしいほどの嫉妬心。  すべてを奪い返してやると思った。 (後ろが自然に濡れる訳がないし、強引に入れたら、裂けちゃうだけじゃないか。平野が痛がっているだろ。やめろ、バカ。見ろ、やっぱり泣いているじゃないか)  脚を大きく開かされている為、泣き叫ぼうが無駄。  男優に最奥まで、ずくりと刺し込まれる。  知己似の人が涙を浮かべ 「いやぁっ……!」  と悲痛な叫びを上げた。 (やめろ、平野に何するんだ?!) 「やめっ……! も、抜いてぇっ!」  男優を押し返そうと抵抗試みる知己だったが、時折、善い所に当たるらしい。 「あっ……! うぅっ……!」     
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