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その度に抵抗の手が、ぴくっと動きを止める。
「ほら、ここがいいんだろ? 嫌……なんかじゃないよなぁ? 本当は、こういうのも好きなんだろ?」
と下卑た男の声。
「違っ……、ぅ……!」
悔しそうに知己は首を横に振るが、揺さぶられ続け、徐々に抵抗が弱くなってきた。
(平野、欲望に流されるな! お前は、そんな男じゃないだろう?)
結合部が潤み始めたのだろう。
男の腰の動きが滑らかになってきた。
ズポズポと思うさま知己を穿つ。
「あっ……! ぁぁっ……!」
知己は、もう抵抗を諦めた様子でされるがままになっていた。
男に突かれる度に、身体をひくつかせている。
俯いた顔から漏れる声は、明らかに艶を帯びていた。
(平野、そんな風にされて……気持ちいいのか? 性欲はヒトの本能だけど……平野、そんな男に感じるなよ。乱暴にされて、感じるなよ……)
家永は、そんな気持ちとは裏腹に熱い視線でモニターを観ていた。
やがて聞くも恥ずかしい声が、知己から零れ始めた。
先ほどまでは泣いて嫌がっていたのに、きゅうきゅうと後ろを締め付け、
「ああ、んっ……! もっとぉ……、もっと……激しく……ぅっ、あ……ぁっ……いぃ……」
と魅惑的な視線で強請り始めた。
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