301人が本棚に入れています
本棚に追加
/318ページ
突然、知己の
「あ、クロード! そこはダメだ!」
慌てた声で叫ぶのが聞こえた。
「何故? 私は見たい。知己、その手をどけて」
「いや、ダメだって。そこは俺さえも触らない所だし……」
(あいつ、先生のどこを触ってやがる? 何を見たいって言ってやがんだ?!)
門脇のこめかみに、ぴしっと怒りの皺が寄る。
(隣の部屋に俺たちが居るって言うのに、良い度胸じゃねえか……!)
声はまだ続く。
「是非、見たい。見せて」
「ダメだってば。意外に強引だな、クロード。あ、そんな……無理矢理……っ……ダメ……」
掴み合っているのか?
なにやらガタガタと音がする。
理科準備室で、知己とクロード二人の攻防繰り広げられている様子がうかがえた。
「あーいーつーっ! 無理矢理、先生に何をしてやがる……!」
怒りの形相で門脇が、すっくと立ち上がった。
と、同時に
「あー……っ!」
知己の叫びと共に、ガターンと大きな物音が聞こえてきた。
(先生……、まさか押し倒された?!)
「すみません、知己……。私が、我慢しきれず……」
「あ、クロード。……動くな。……動くと……」
(「動くな」って、何?! まさかもう入れられてるの?!)
最初のコメントを投稿しよう!