第6話 やんごとなき菊池の成績事情

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 突然、知己の 「あ、クロード! そこはダメだ!」  慌てた声で叫ぶのが聞こえた。 「何故? 私は見たい。知己、その手をどけて」 「いや、ダメだって。そこは俺さえも触らない所だし……」 (あいつ、先生のどこを触ってやがる? 何を見たいって言ってやがんだ?!)  門脇のこめかみに、ぴしっと怒りの皺が寄る。 (隣の部屋に俺たちが居るって言うのに、良い度胸じゃねえか……!)  声はまだ続く。 「是非、見たい。見せて」 「ダメだってば。意外に強引だな、クロード。あ、そんな……無理矢理……っ……ダメ……」  掴み合っているのか?  なにやらガタガタと音がする。  理科準備室で、知己とクロード二人の攻防繰り広げられている様子がうかがえた。 「あーいーつーっ! 無理矢理、先生に何をしてやがる……!」  怒りの形相で門脇が、すっくと立ち上がった。  と、同時に 「あー……っ!」  知己の叫びと共に、ガターンと大きな物音が聞こえてきた。 (先生……、まさか押し倒された?!) 「すみません、知己……。私が、我慢しきれず……」 「あ、クロード。……動くな。……動くと……」 (「動くな」って、何?! まさかもう入れられてるの?!)     
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