第1曲目 第1小節目:出会い

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「本当に驚いたんだ。高校に入ったら、amaneがいたんだから」 「......そっか」  夕暮れの教室で、おれはそんな恥ずかしいことを本人に打ち明けていた。  どこか遠くで器楽部が練習している金管楽器の音が聞こえる。  静かな教室。  おれは、自分でも正しいことか分からず、それでもずっと気になっていることを、訊いてみることにした。 「一個だけ、ずっと訊きたいことがあるんだ」  わかってるよ、という感じで頷いて、市川は言う。   「なんで私が音楽をやめたかって?」 「......うん」  ふう、と息をついて、市川は話し始めた。
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