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『今度は、あの町はどうかしら?』
「そうね…とりあえず、行ってみましょう。」
私は小声で囁いた。
だって、私以外には私の相棒の姿は見えないんだから。
大きな声で話したら、おかしい人だって思われちゃうもの。
信じられないかもしれないけど…実は、私の相棒は人間ではない。
アゲハ蝶より少し大きな彼女の背中には、薄くて小さな羽がある。
その羽を忙しなく動かして、彼女は宙に浮かんでる。
そう…彼女は妖精。
なんでも花の妖精らしく、名前はリアナという。
(なんでこんなことになっちゃったんだか…)
私は、遠い昔に想いを馳せた。
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