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〈マベリック准翼長、貴様の機はハリボテか?〉
指導教官の叱責にヒュージは焦燥を感じていた。コックピット内部には警報音が鳴り響き、機の被弾と敵誘導光線の照射を警告している。
7日間軍事演習とはその名前の通り、7日間ぶっ通しで実戦形式の演習を行う。その期間は士官候補生にとってまさに戦時であり、戦争である。候補生は一時的に階級を与えられ、隊長になれば自ら指示を出し、隊を操り、敵と交戦するのだ。
「敵」は同じ士官候補生である。
「……ぐ…っ!!」
ヒュージはその叱責と自身の焦燥を噛み砕くように歯をくいしばると、操縦桿を握る手に再び力を込めた。
「違います!ハリボテではありません!」
〈そんな事は分かっている。戦闘を続行しろ。〉
教官の冷たく、大きな声でヒュージは冷静さを取り戻していた。
前を向く。
モニターには複数の敵影が写し出されていた。
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