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一体どうしたというのだろうか。やはりあの赤黒いお湯が太郎に向かって流れてきたのだろうか?
それとも真っ黒な髪の毛が太郎の身体に巻きついたのかななどいろいろ考えを巡らせながら、わたしは走った。走って走って猛烈な勢いで狂ったように走った。
もうこれ以上は速く走れないと思うほどに、足の回転を速くして走って走って走りまくった。
太郎の心配はもちろんしているけれど、それ以上に、『わたし自身が後悔はもうしたくない』と思う気持ちが一番強かった。
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