雪降る洋館に閉じ込められた

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太郎は、上体を起こし、「俺は大丈夫だよ~未央ちゃん、顔が青白いよ」なんてケラケラ笑いながら言うではないか。なんて最低な男なのだろうか。 「一体どういうことなの」 わたしは声を絞り出すようにして尋ねた。 すると太郎は、 「ごめんよ、未央ちゃん、転んだのは本当なんだ。床に落ちていた石鹸を踏んで滑って転んだんだよ」 太郎は顔の前に手を合わせて謝った。
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