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「…なにこれ?」
チョコかと思ったら、空箱だった。
「毎年もらえると思ったら大間違いだよ、幼馴染ちゃんの義理チョコは卒業。
もう高校生なんだから、いい加減本命チョコもらえるといいね。」
なんということだ。
かろうじてバレンタインデー地獄から僕を救っていた幼馴染チョコが
今年からは手に入らないということか。
「和泉!!!!まって!ごめん!
可愛い!大好き!チョコください!!」
僕の必死な頼みも虚しく、
和泉はにやにやしながらじゃあねえ。と消えていく。
「よし、颯太。今年はお互いゼロスタートだからな!」
横で、少し嬉しそうな長田が言う。
「お前、何少し喜んでんだよ。」
「いやあ、他人の不幸は蜜の味ってやつだなあ!」
げへへへへと笑ってくる親友が悪魔に見えた。
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