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静寂への恐怖
一通りの説明が終わる。
訓練は主に四足歩行の動物型サイボーグを相手にすること。
直感で任務に当たることも想定されるため決断はとにかく直感を信じて行動することを求められると説明があった。
武器はそれぞれの直感で選んだモノに決まる。
研修期間は、強度を増して製作された、木製または布製の武器を使用して戦う。
決めるまでの時間は25秒与えられ、カウントが始まる。
匠は迷った。
叶は3秒で弓を手に取る。
10秒後には沙苗が上半身サイズの軽量盾を手に取った。
残り10秒がカウントされる。
9!
8!
弓か…盾か…
7!
刀…双剣か…
6!
鎌…鞭もある…
5!
槍…
4!
大きな剣もある…
3!
何を選べばいい
ここで俺の全てが決まるのか
2!
心臓の音が聞こえる
呼吸音すら聞こえない…。
どれだ。
何を選ぶべきだ…。
その時目の前に文字が浮かんだ。
進むべき道は君が知っている
1!
手に取ったのは刀だった。
進むべき道は君が知っている
その言葉が突き動かした右手に握りしめたのは一際目立つ黒い木刀だった。
大きなブザー音とともに中央広場への入り口が塞がれる。
黒色で艶のないの四足歩行の動物が逆方向の入り口から3体飛び込んでくる。
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