善悪混乱 リメイク

組織活動

「昨日の熊の騒動から、日本中でおかしなことが起こっているらしい」

「なんか朝から国が発表したってニュースが入ってたの見たよ」

「国の裏組織が始動するとかなんとか」

「ゲームみたいな、映画みたいな話だよなぁ」

彼らは京都府宇治市の宇治中学校の3年生の生徒だ。

ゲームのようだと話すのは舞潟 匠(マイカタ タクミ)がこの物語の主人公である。

国裏組織について話しているのが東出 優(ヒガシデ ユウ)、彼の小学校からの友人である。

彼らが巻き込まれた騒動は、異常な展開を迎えることになる。

昨日の午前8:00頃授業が始まる前、狂暴化した熊のような生物によって、クラスメイトの窪田が襲われた。

吹き飛ばされ、肋をへし折られ、横腹を爪で掻き切られる重症を負ったのだ。

彼は入院することとなり、命は取り止めた。

今朝は、緊急学校集会で集まることになった。

「えー、本日より学校は1ヶ月間安全対策の為に、臨時休校します」

ざわざわ

中学生にとっては、本来休みとなると嬉しいことのような気がするが、昨日の事件があって素直に喜べない生徒たち。

「窪田君は奇跡的な命を取り留めましたが、君たちに同じ目に遭ってもらいたくない。