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「だよね？ 僕達にはさ、知らなきゃいけない事がいっぱいあるんだよ。この際だから言わせてもらうけど、お父さんはお姉ちゃんの病気から逃げているんだよ。もっともらしい理由を作って見ないようにしているんだ。『俺は外でお前たちの為に働いているんだから、子育てはお母さんの仕事だ』みたいなスタンスで。やれ会議だ出張だって、家に帰りさえもしない。お姉ちゃんにはね安心感が必要なんだよ。家族に愛されているっていう安心感が。お姉ちゃんに近付かない、お姉ちゃんの病気を知ろうとしない、家に帰らない。それで愛情を感じる事ができると思う？」
「いや、でも仕事は……」
「例えばさ、お姉ちゃんがもうすぐ死んでしまうかもしれない病気で入院したらどうする？」
「そりゃまあ……」
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