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問4「タオ商会の仕業です、きっと!」
残念ながら、ぼくはとても元気には見えないだろ。顔色も悪くなってきたし、頬もこけ、頭にも団子を二つも付け。それもこれもあの黒い奴のせい。不安な気持ちでいるから、気も病む、欲求不満にもなる。
「元気じゃない奴を酷使して悪いが私への肩揉み作業は譲歩しないぞ、リン」
「は、何のことでしょうか」
「それに団子可愛いぞ」
「あー、はい」
悩みのタネは一つでは無く、増殖することに実は問題提議しなければならない。もう一つの悩みはそうこの方ゲンブ様。
僕の脳波からでる電磁パルスを感じ取り、思考を読んでいるのではないかと昨今疑っている所だ。
「憂いても仕方ないぞ、君は格別弱いからな。争奪戦にも出られないし、肩揉みも何年やっても上達しない。私は悲しいよ」
「そんな、肩揉みに関してはハコ世界随一だと自負しておりましたが」
「甘いんだな、甘いよリン君。最近城下ではオイルマッサージとなる物が流行しておる。それは肩揉みも比にはならないともっぱらの噂だ」
「恐れながらゲンブ様、先日僕もその噂を聞いて、【オイル】と言う成分構成を調べてみました」
「お、流石だな。自分の発明以外に過剰の反応を示すリンらしいな」
「それは褒めてくれてます、よね?」
「知らんけど、で、成分の話だ。どうだったのだ?」
「ーー、そうですね。単刀直入に言いますと違法店舗でした」
「ふむ、違法とな」
「オイル成分の中に我がゲンブで開発された神経カットの成分【リン21号成分】が検出されました」
「【リン21号成分】って、あの摂取量間違えると脳がバカになるアレか」
「はい、中毒ランク最上位の劇薬を薄めて使っていました」
「それって、リンのせいじゃないのかな?」
肩を揉む力が増した。しかし、その力ではゲンブに痛い思いをさせられない。自分の非力を憂いている。しかも、薬の名前に自分の名前を入れてしまった古い自分をやっつけたい。
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