差出人不明

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差出人不明

「結局、誰からもチョコ貰えなかったな」 そう呟く俺は、山崎進(やまざきすすむ)大学2年の男子。 今日は日本で男子がソワソワしてしまう日、2月14日、バレンタインデーで、俺もその一人。 ただ、言葉の通り誰からもチョコが貰えなく、ただ無駄にお洒落をしただけに終わった。 虚しく大学から独り暮らしのアパートに帰ると、玄関の前に大きな段ボール箱が置かれていた。 「たく、誰だよこんなの置いたのは」 イラつきながらも箱を見ると、一枚の紙切れが貼ってあった。 「進君へ?」 名前だけが書かれた文字は、可愛らしい女の子の文字だった。 「え?もしかして、俺宛のチョコ!? にしても、大きすぎじゃない? どんだけデカイチョコなんだよ。 いや、別のプレゼントか? 何にせよ開けてみよう。」 持ち上げてみると、意外と重く、その重みと一緒に期待に胸が膨らんだ。 玄関を開けて部屋に入ると、箱を床にドンと置き手荷物も床に投げ出した。 「どれどれ、名かには一体何が入ってるんだ?」 箱に張られたテープを取り、開けてみる。 すると、中からまた箱が現れた。 「え?また箱? しかもなんか鍵が付いてるし」     
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