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宝箱のような箱には、4桁のダイヤル式の鍵が付いており、番号を入れないと開かないようになっていた。
そして、また紙切れが一枚ヒラリと落ちてきた。
「ん?また何か書いてあるな」
見ると『1+1は?』と書かれている。
「ははーん、なるほど。
問題を解いたら、その番号を鍵に入れて開けろってことか。
答えは簡単、2だ!」
ダイヤルに0002と入れると、鍵はカチッという音と共に開いた。
「それにしても、こんな手の込んだやり方で渡すなんて、一体誰だ?」
最初の紙にも、問題の書かれた紙にも宛名は無く、差出人不明だった。
「あれか?同じ軽音サークルの弥生ちゃんか?
この間、彼氏と別れたって泣いてたから新味になって話聞いてあげたもんな。
いや、でも正直あの子頭悪そうだからな、こんなこと思いつかなそうだし。
じゃー、同じゼミの理恵子ちゃんかな?
最近よく一緒にご飯食べに行ってるし。
でもなー、確か一つ上の先輩がちょっと気になってるって言ってから違うか。
んー、あ!
バイト先の愛ちゃんか!
なんだか俺に気が有りそうだったからな。
しかも、確か理系の大学行ってなかったけ?
頭も良いだろうし、こういうの好きそうだもんな」
色んな思いを巡らせながら、また箱を開けてみた。
すると、また一回り小さい箱が中から現れた。
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