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 翌日の部室での作業は、とてつもなく捗った。一人で作業に集中できる環境というのは、やはりいいものだ。  校庭から響く部活の掛け声、校内にこだまする吹奏楽部の演奏はちょうどいいBGMとなっておりどこか心地いい。想定の半分ほどの時間で、予定していた作業は終了してしまった。 「さてよっくん、今日の発明は――」  口から出た言葉に、思わずはっとした。  自然だった。よっくんがいないことはわかっていた筈なのに、それはおもむろに口をついた。普段からの癖だろう。できたものをよっくんに見せて、実験台になってもらう。その実験台が、今日からはいなくなってしまうのか。  ウチの実験に付き合ってくれるのはよっくんしかいなかったから、その点に関しては惜しい。  壁にかかっている時計を見る。時刻は午後四時を過ぎている。今頃、よっくんは告白をされているのだろうか。今から行けば、告白の現場には間に合うだろうか。 「うん。よっくんがちゃんと告白の返事ができるかどうかを見守るのも幼馴染の役目っすよね」  そんな独り言を部室に置いて、告白の場所である体育館裏へと向かう。     
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