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わたしは以前、この世界の風景というものがどこまで行っても変わらないものと思っておりました。
ある意味の平穏な世界ですが、そこにあるのは救いようのないさびしさと孤独であります。一般的な寂しさは、その原因への無意識の求心運動によって割り切ることができます。しかしこの世界でのこの無条件のさびしさというのはとてつもないアイロニーです。
平穏ではあるけれども断続的な無条件の寂しさにわたしは苦しめられていました。
そんな時でした。わたしがこの世界に淵を発見したのは。
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