月が綺麗ですね
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「……だからもう、この世界からあなたを消し去ること以外、私には選択肢がなかったの……」 「ごめんなさいね。」と続ける彼女の冷たい視線を一手に引き受けたのは、人間一人分の肉塊と、そこから搾り出されたとおぼしき血溜まり。 「あぁ、本当に今夜は月が綺麗に見えるわ」 眼下の紅い月を眺めながら、彼女は再びそう呟く。
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