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最初は、コルセンが地方にあることを、残念に思っていたが、この際、それを考え出したのは誰かは知らないが心から感謝したい。
ありがとう!知らない人だけど!
「では、会いに行きます。」
「先生!お忙しいですよね!」
「あなたに会えるなら、どこにでも行きます。」
手をキュッと繋がれる。そして、真っ直ぐな瞳。
「あ…の、お会いしたの、今日が初めてですよね。」
「でも、お互い存在は知っていた。ロマンティックじゃないでしょうか…。」
うっとりしないで…。
「それに、あなたは僕が嫌いではないですよね?何が気になったんです?顔?」
「違います!」
うっ…このタイミングで…。
「じゃあ、何なんですか?」
「嫌い、ではないです。でも、よく存じあげないですし…。」
「これから、お互い知っていけばいい。」
お願い…もっと知りたいんです…と耳元に囁かれ…。
またっ…。
さすがに直接耳元で囁かれると、ビクッとしてしまう。
「ね、何でそんな顔してるんです…?」
絶対、絶対、言いたくない!
このガチな声フェチの人の声に、腰が砕けそう、とか言いたくない!
なんだか!!
「じゃあ、最初は話すだけ。会ってもいい、と思ったら会ってください。」
ニコッと笑顔を向けられ、つい、こくっと頷いてしまった結衣だ。
そして、その場で電話番号とかメルアドとか、果ては、メールアプリのIDまで交換して、また、連絡します、とホテルまで送ってもらった。
部屋に着くと、結衣はベッドにヘタリ込む。
何?!何?!何が起きたの?
うっ…変態にマウント取られてるんじゃ…。
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