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だから領主達は、しばしば非人道的な方法を用いた。
それが巨大賢者の石を手に入れる最も可能性の高い方法だと、この世界では信じられていたのである。
挙句、生成に失敗した巨大賢者の石は暴走した。
それがドラゴンである。
その力は絶大であり、阻止する者なくば一つの都市さえ跡形もなく壊滅した。
富国強兵を目論見、非人道的な方法を用いてまで巨大賢者の石を生成しようとした挙句、失敗してドラゴンを生み出す領主達。
その尻拭いをするのはいつもギルドだった。
ドラゴン退治が出来たのは、ギルドか忌み嫌われた存在だった魔女だけだったからだ。
ギルドはいつも領主達に冷淡だったし、事あるごとに皮肉や嫌味を言って来たが、それでも渋々ながらドラゴン退治を行って来た。
ドラゴンの被害を受けるのは領主だけではないからだ。
寧ろ、自らを守る術を持たぬ力なき人々ほど、その被害は甚大だった。
だからこそギルドは、ドラゴン退治に精を出した。
強欲な領主達の為でなく、力なき人々の為に。
そして領主達には散々皮肉や嫌味を言った。
領主達はそんなギルドを疎み、内心恐れた。
自分達を凌駕する力を持つギルド。
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