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「ああ、俺の名はニッカ・ポッカ。歳は十九。つい一週間前までティコの弟子だった。ところが一週間前、ティコの奴が突然くたばりやがって」
「なるほど。ティコが一週間前にねえ。人の運命なんて分からないものね。魔女の間ではくたばりぞこないなんて良く言われてたのに。あっ、私の名前はカリン・アラモード。年齢はあなたと同じ十九。魔法少女の一人よ」
「前から思うんだが」
「なあに、ニッカ?」
「魔法少女って、少女って言う程には若くないよな」
「余計なお世話よ! そんなの私達が一番良く分かってるんだから!」
「ところでカリン、物は相談なのだが」
「お断りよ!」
「いや、まだ何も言ってないのだが」
「どうせ碌な相談じゃないでしょ?」
「いや、君にとっても俺にとっても為になる素晴らしい相談だ」
「ふーん。じゃあ、言ってみなさいよ。聞くだけ聞いてあげるわ」
「旅のスポンサーになって欲しい」
「お断り」
「いや、いや、いや、そんなに即断しなくても。もう少し熟慮してくれたっていいではないか」
「熟慮も何も、私に何のメリットもないじゃない」
「いや、カリン、考えても見たまえ。俺が君にパンの代金を利子を付けて返すには、このティコ文書をオドレンシュタイン将軍に売りに行く必要がある」
「確かにそうね。今のあなたは一文無しだもの」
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