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4回目のセックスが終わる頃には外はすっかり暗くなっていた。
時計を見ると21時くらいだったので、普段早寝の俺は不覚にも眠くなってきた。
それを察したのか、野神さんは、「星也くん、君の事務所、明日の12時までこの部屋とってるらしいから眠たかったら寝ていいよ。私はそろそろ帰らなくちゃいけないけど。」と言ってきた。
え、ウソ、帰っちゃうの?。一緒に寝たいよ?。
っていうか野神さん、君はやっぱり事務所がらみなのかよ?!!
突然同時に押し寄せたカミングアウトとお別れに動揺した俺は子供のように彼女にしがみつきたくなった。やばいっと思いグッと我慢したが、目に寂しさが溢れ出していたみたいだ。
野神さんは俺が5歳児に戻ったかと錯覚するような甘い声で「星也くん、帰る前に何か私にお願いあるかな?」と優しく質問してきた。
俺はもしかしたらもう2度と彼女に会えないかもしれないと思った。
2度と会えなかったときにする後悔と今彼女にお願いすることの恥ずかしさを即座に天秤にかけた。
俺は勇気を出して言った。
「野神さんの…あそこを…ちゃんと見たいです…。」
言った直後、一瞬彼女が真顔になった気がした。
怒らせてしまったと泣きそうになり「冗談だよ!!ごめん」ととっさに謝ろうとしたが、彼女は俺のお願いが予想外過ぎたのか、可愛い声で笑い出した。
「いいよ。」と彼女は改めて優しく答えた。
そして、ソファーに座り、足をゆっくり開き、初見の俺にはちょうどいいくらいの明かりをつけた…。
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