第4通:Flash Snowへ

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事務所が14歳の俺に野神さんを派遣したのは、経営どころか大人の判断として大きく間違っているし、芸能界は異常で闇が深いと思う人が世の中は圧倒的に多いと思う。 大学の経営学部でリスクマネジメントを学んだ俺なりの解釈でいうと、アイドルの性欲コントロールは滞在的リスクマネジメントのひとつだと思う。 一般企業は商品やサービスを約束通りに届ける、またそれらにお客様が期待する品質を保つ責任がある。 うちの事務所は業界大手だった。人気があるアイドルは1年先までを上限期間と決め各メディア媒体と契約をしていた。 もし不祥事を起こしそのアイドルが出演できないと契約不履行になり損害賠償責任が生じる。 また、その不祥事を起こしたのが契約を交わした当該本人でない場合も、事務所がファンに提供するクリーンなブランドイメージを壊す。 イメージダウンした場合、契約時にした品質を届けることができなかったと訴えられる事も滞在的リスクと考慮すべきである。 アイドルは商品=モノじゃないという人はいるが、俺の経営的学観点でいうと『アイドルは企業が保有しているサービスを提供する商品であると同時に価値が対外評価もされるアセット』だ。   14歳の俺は性欲が溜まったからって一般女性をレイプするようなゲス野郎ではなかったが、彼女をつくったりファンに手をだす事を考え始めていた。 実際に俺は何人かの可愛らしいファンから過激なアプローチを受けていたし、その時はまだ地方の中学校に通っていたのでこっそり彼女を作ることもできたと思う。 いずれにせよ、俺が実際に行動に移し、それが公になればイメージダウンで事務所に迷惑をかけただろう。 なんでもかんでも世間ににばれるわけではないが、週刊誌は最近は大手事務所でも恐れずにスクープを狙っているし、彼女やファンもこじらせるとトラブルにつながる。 回りくどい例えだが、砂漠の中で水分補給をできる物を探し一面に果汁たっぷりの色とりどりのフルーツがあるがある。しかしそれらは毒入りの可能性がある。 毒を食べた本人は酷い死にかたをするし、毒の種類によっては周りの奴らもに空気感染して、フルーツを食べてないやつの命も危なくなる。
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