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君と話がしたい
かつて人は当たり前のように自分のいる地面が全てでそれ以上はないと思ってただろうけど、実はそこは国の中のほんの一部で、国も実は大陸の一部で、大陸も星の一部で、星も宇宙の一部だったところを見ると、今知ってる宇宙もまだ一部で、さらにその外側があるんじゃないかなって、夢見れるよね。
そして僕はその夢を叶えた。
「それで君はここにいる」
「そう。頑張ったんだ」
僕たちは水色のブランコしかない公園のベンチに座って、そんな話をしていた。
日本の高校生に、僕が別の星から来たことがバレた。
単純なミスだった。地球のスマートフォンを模した、宇宙船のリモコンを落としたのだ。
それだけなら問題はなかった。大気圏等の様々な負荷に対応すべく、防水、防塵という言葉では言い表せない程の耐久性を持たせているし、指紋認証でしか操作できないようにしてセキュリティ面も問題なかった。
いや、そこに問題があったのだ。
地球人に紛れるために、僕は自分が地球人の姿に見えるようプログラムしていた。
そのプログラミングの際、幾人もの地球人の身体のパーツを組み合わせて一つの姿を作り出しており、指紋も適当な地球人のものをトレースしていた。
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