呪い返し人

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夕暮れの図書館に少女は束の間の平穏に浸っていた。 このまま何もなければ… 「黄泉川さん…」 女子の声に彼女の束の間の平穏が終わった。 彼女は小さくため息をつき, 「私に何か用?」 不機嫌そうに返した私に,申し訳なく思ったのか,その子は少しおどおどしながら私を見る。 話を聞けば,同じクラスの女子に嫌がらせを受けているらしい… そこまでは私には関係ない… けれど… 「呪ってやる,と言われたのね?」 「うん…」 目の前の女子は露崎。 大人しそうで欲がなさそうに見えるけど… 「黄泉川さんは代々呪いを消す一族だって聞いたから…お願いっ!私を助けて」 露崎は今にも泣きそうな顔をして私に懇願する。
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