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露崎は黙ってしまう。
流石に良心は少しはあるよう…
良心があるからこそ葛藤してしまう…
「で,どうするの?」
「どうすると言われても…」
悩む露崎に私は立ち上がる。
「黄泉川さん…?」
「私,さっさと済ませたい性格なの。だから帰って寝る」
鞄を持ち去ろうとした私の露崎は袖を掴む。
「…依頼するわ…呪いを彼女に返して。」
未だに悩んでいるようだけど,これは女の苦痛。
私も女だから少しは分かるわ。
「いいわ,依頼受けてあげる」
「本当!?あ,でも依頼料…」
露崎は嬉しそうに表情が変わった。でもすぐにまた悩む表情に戻る。
一応由緒ある家という噂はあるみたいだから高額な請求をされるんじゃないかって思っているところかしら…
「私が欲しいのはお金じゃないの。」
そう言って黄泉川は露崎の頬を撫でる。
「じゃあ…依頼料は…」
「あとで教えてあげる…」
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