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翌日,私は露崎を呪うと言った人物を観察した。
流石にいきなりというわけにはいかないので数日間遠くから見ていた。
その人物の周りには沢山の友達に囲まれたわいもない普通の会話をしている。
勉強も,その帰りもまあまあ…
だが,確かに依頼を受けなければならないものを何回も見てしまった…
私が行動するのは…
「ねぇ,露崎さん…いい加減にトオルを返して?」
校舎の裏側に露崎が,対象人物とその人物の仲間に囲まれ困った顔をする。
「と,徹君は,北川さんと別れてから私に告白しました。…返してそんなの…きゃ!」
弁明しようとする露崎の胸ぐらを掴む。
「どうせ,別れる前に色仕掛けとしか仕組んで,私とトオルを別れさせるようにしたんでしょう!?」
「露崎さんって大人しそうな雰囲気を出して男子の気を引くの,上手だもんね」
仲間も同感するようにあれこれ言う。
私は物陰に隠れて様子見。
ああ,なるほどね…
「トオルを返してくれなかったら絶対にあんたを呪ってやる…っ」
北川という女子は強く睨む。
「そん,な…徹君から聞きました…別れを最初に切り出して,したのは北川さんだって…呪ってやるなんて酷すぎます…っ」
露崎の言葉に北川は何かが切れたように,露崎を地面に投げつけ,蹴り飛ばす。
「だ,か,ら あんたがそう仕組んだって言ってるんでしょうが!!」
「私…そんな奪うようなこと…」
痛みをこらえて弁明する露崎に何度も蹴りを入れる。
うわ…まあ,暴力されたからいじめとは言えないけど聞くだけで気分悪…
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