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ずっと続いていた吹雪が止み、陽がさしてきた。
あれほど積もっていた雪ももう跡かたもなく、消えている。
うれしくなったカイトは、広場にぽつんとたっているモモに駆け寄った。
「お~い、モモ。さっすが南の魔女一番弟子なだけある。やったなっ」
モモはあどけない顔で振り返った。
にんまり笑って、人差し指を立ててくちびるにあてた。
「しぃ~っ、聞こえる」
カイトは身を固くしながら後ろを振り返った。
まだここにあの恐ろしい妖魔がいるのかと思ったからだ。
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