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5.思い
突然現れビックリした。
何かを察した先生は「入れ」
そう一言言うと中に入れてくれ
鍵を閉めた。
わたしは気づかれないように涙を必死に拭いた
「話したい時に話してくれていいから。
それまでここに居ていいから」
(気づいてるよね)
そう言いながら先生は机で黙々と仕事をしていた
いつものように背を向け模型をみていた私
(やばい)また涙がこぼれてきた...
「だって先生いっつも人気で理科室訪問者いっぱいでなかなか模型見に来れないんだもん」そういって笑ってみた
「...」
先生は黙ったままだった
ガタン!!!!急に席にたった先生は私の方へ近づいてくる
(え???なになに??なんか怒らせた??)
「はいこれ。先生人気だから教えてって言われるけど特別にお前だけだぞ。夜にでもかけておいで」
そういって渡されたのはノートの端っこをちぎった紙。
先生の番号が書いてあった。
私は戸惑いを隠せなかった
「え..でもこれルール違反じゃ..生徒に番号教えるなんてバレたら....」
言葉を被せるように先生はいった
「いや、お前が言わんかったらバレん話だろ。だから2人の秘密な」
(嬉しい...。いやでもなんでこんなことに!私は陸が好きだし…いや、これは生徒を思いやる先生としての優しさなのか。)
わたしはこの気持ちが何なのか、わからなかった。
その日の学校の帰りはいつもより足早で気持ちも軽かった
家に帰ると玄関に乙葉が
ギュウーーーー!!!!思いっきり抱きしめて
「今日ね嬉しいことがあったの!えへへ」
乙葉はキョトンとした目でこっちを見ると
思いっきり笑顔になった
久しぶりにテンションの高い私をみて
嬉しかったのかな
いつもより早くご飯もお風呂も済ませて布団にはいった
((夜かけておいで))
携帯を持つ手はとても汗ばんでいる
090xxxxxxxx..
「プルルルル..プルルルル ガチャ... はいっ!もしもし!」
....
「..もしもし...ーーー」
わたしの心臓は脈もはかれないほどの速さだ
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