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結局、夕飯を食べて行けとうるさい母に引き留められ、実家を出る頃には21時を過ぎていた。
まさか、あんな簡単に親父が許してくれるとは・・・。その後もなんだか和気あいあいとしちゃってるし。
「涼太、なんだったんだよ、あのブリッコは・・・親父、完全に落ちちゃってたじゃねーかよ」
「ああ。アレ。上海じゃ言葉殆ど通じねーから、あーやってごまかすとたいていの事は乗り切れたんだよ、何故か。まさか、おっちゃんにも通用するとは思わなかったけどな」
帰りの車中、助手席から窓の外をぼーっと眺めながら涼太が答える。
そういう事か・・・。
あんなもんが涼太のオプション装備になったら、またろくでもない奴らが寄ってくるじゃねーか・・・。
「でもこれで、青の家族の前では堂々といれんじゃん。一緒に」
「そうだな・・・。あとは、涼太の両親か・・・」
「オレんちは、もうちょい待って・・・つーか!実家に行くとか先に言っとけよな!どんだけドSなんだよ!しかもあんな話し出すし・・・」
「あそこで否定しなかったってことは、もう俺から逃げれねぇな、涼太」
「・・・言ってろ」
とか言っちゃって、すぐ顔赤くすんだから・・・
ああ~。ヤバい。親父にやってた涼太の上目遣い思い出したらなんか・・・。
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