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4 試し着の夜
「すげぇ…」
朝、電車を待つホーム上。
開いたトーク画面を見て、思わず声が漏れてしまった。
細かい装飾類まではついてないけど、紛れもなくファンタジックアースのミレイユが着ている軍服がそこに写っている。しかも、上着と一緒に布きれのようなスカートまでついてる。
前に啓太の家に行った時、確かにこれは布状態だったはずだ。たった三日で、こんな風に洋服へ変わるもんなのか…?
信じられないけど、間違いなく布だったあれが既製品みたいな綺麗な作りの軍服になって、ハンガーにかかってる。
あいつも仕事をしてるはずなのに…どの時間でここまで作ってるんだ…。
『すごい』
『ほんと?シルエット、結構綺麗に出来たと思うんだ!』
『マジですごい。本当に作れんだな』
『 www 張り切ったよ!w でね、細かいの付ける前に調整したいんだ。着てみて欲しいんだけど、暇な日あるかな?』
着てみて…そういえば、啓太の体に合わせた型紙を、目分量で詰めて作ってたんだっけ。細かいの付ける前に、大きさを調整しておきたいぐらいは、洋服を作ったことのない俺でも分かる。
『いつでも良いよ、お前に合わせる』
『じゃあ今夜は?!』
「は、今夜?」
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